シリコーン完全ガイド:多分あなたの知らないシリコーンの世界

シリコーンガイド

はじめに

皆さん、シャンプーやコンディショナーの成分として?「シリコン」や「シリコーン」という言葉を聞いたことがありますか?これは髪にツヤを与えたり、スムーズにするために使われる成分ですが、実は「シリコン」と「シリコーン」は似ているようで、全く違うものです。

まず、「シリコン」は、主に半導体などに使われる元素の名前です。 一方、「シリコーン」は、シリコンをベースにして作られた合成ポリマーで、髪や肌に使われる化粧品やヘアケア製品に広くシリコーンは髪の表面をコーティングし、髪にツヤや滑らかさを与えて、髪を摩擦から守る役割を果たしています。

一昔前にシリコーンが入っていない「ノンシリコンシャンプー」が注目されることがありますが、その理由の1つは、シリコーンが髪に悪影響を与えるという問題です。「シリコーンが髪に良くない」と言われることがありますが、これはシリコーンだけの問題ではなく、それは他の成分でも同じこと。また、シリコーンは髪にツヤを与え、髪を保護し、摩擦を減らす効果があります。

それにしてもそもそも「ノンシリコン」って言葉自体が少しややこしくさせているわけですね。正確にはノンシリコンではなく、シリコーンなので。だから、シリコーンが髪に悪いというわけではなく、どのような製品が自分の目的に合っているのか選ぶことがとっても大切です。このように、シリコーンとシリコンの違いを理解することで、より正しいなヘアケアを学ぶことができるようになります。

ということで、まずはじめに「シリコンとシリコーンは違うもの」と覚えておきましょう。

次のセクションでは、「シリコーンとはどんなものなのか」さらに詳しく見ていきましょう。

シリコンとシリコーンってそもそも何?

シリコンやシリコーンは、私たちの日常生活でたくさん使われている素材なんです。でも、シリコンやシリコーンがそもそも何なのかを理解するために、少し科学的な説明をしましょう。科学っていうと苦手な人も多そうですけど。。。

基本的なシリコンの定義

シリコン : シリコンは元素記号「Si」で表される元素で、地球上で非常に多く存在する元素の一つです。シリコンは、主に砂や岩石に含まれており、自然界ではシリカ(二酸化ケイ素)として見られます。シリコンは半導体材料として非常に重要で、特に電子機器の基礎素材として使用されます。シリコンは、電気を制御する能力があり、これがコンピュータのチップやトランジスタなど、さまざまな電子機器で利用されています。

日常での使用例

  • 電子機器: シリコンは半導体の基礎材料として、コンピュータのチップ、スマートフォン、トランジスタなど、電子機器の心臓部に使用されています。シリコンの特性により、電気信号を正確に制御できるため、電子機器の性能を支えています。
  • 太陽電池: シリコンは、太陽光を電気に変える太陽電池の主要な素材です。シリコンの光電効果を利用して、太陽光を効率的に電力に変換します。
  • ノンシリコンシャンプー:シリコンが配合されていないシャンプー。コラーゲンが配合されていないシャンプーだとノンコラーゲンシャンプーになりますね。多分(笑)

基本的なシリコーンの定義

シリコーンは、ケイ素(シリコン)という元素をもとに作られた物質ですね。ケイ素は地球上にたくさんある元素で、シリコーンはそれを使って作られた合成素材です。柔らかいのに、プラスチックのように丈夫な性質を持っています。そのため、いろいろな場所で使われています。ちなみに地球樹で最もたくさんある元素は水素ですね。

日常での使用例

  • 医療用品:シリコーンは体に優しく、安全な素材なので、病院で使う道具にもよく使われます。豊胸手術にも使われていたりしていますね。そのくらい安全なんですね。

  • 調理器具:シリコーンは熱に強く、要は油みたいなものなので食べ物がくっつきにくい性質を利用して、オーブンシートやフライパンなど、料理をするときの調理道具にも使われています。 

  • 電子機器: シリコーンは、スマートフォンやコンピューターでも使われています。熱に強く、電気を通さないので、機械を守るために使われています。例えば、スマートフォンの防水カバーにもシリコーンが使われています。

  • 化粧品:シリコーンはやローション、メイク用品などもあります。シリコーンが入っていると、肌に塗ったときにゆっくりと広がり、使い心地が良くなるクリームです。

豆知識

缶コーヒーにもシリコーンが使われているのを知ってますか?全てではないですが、コーヒーにも使用されているんですね。その理由は以下

酸化防止:シリコーンは、缶コーヒーの中で酸化を防ぐために使用されることがあります。コーヒーは酸化すると風味が劣化しますが、シリコーンはこの酸化を遅らせる役割で配合されているのです。シリコーンはコーヒーの鮮度や風味を維持することができるのです。このような抗酸化で似たような使われ方をしているのが緑茶に添加されるビタミンCですね。

泡立ちの制御:缶コーヒーの製造過程で、飲料の表面に泡ができることがあります。この泡が残ると、缶の中の圧力が不均一になるので、品質が低下する可能性があります。この時シリコーンは消泡剤として働き、泡の形成を防ぐため、缶コーヒーの品質安定性のために使用されています。

このように、シリコンやシリコーンは私たちの生活の中で多くの役割を果たしています。身近なところにたくさん使われているこの素材のおかげで、私たち安全で便利な生活ができるのです。つまり、シリコーンは医療、調理、化粧品、電子機器など多くの用途に使用され、その安全性が高く評価されています。したがって、「シリコーンは他用途で安全な素材」ということです。

次のセクションでは、「シリコーンの種類」について詳しく説明していきます。

シリコーンの種類

シリコーンは、髪に滑らかさやツヤを与えるために使われる成分ですが、その種類によって髪に与える質感が変化します。商品になると、様々な成分が配合されているので成分そのものの特徴がダイレクトに出るわけではないですが、ここでは、具体的なシリコーンの成分名と、それぞれが髪に与える質感と特徴についてなるべくわかりやすく解説しますね。

1. 水に溶けるシリコーン(やさしい系シリコーン)

  • 成分名: PEG-12ジメチコン、PEG-7ジメチコンなど
  • 質感: 髪に対してべたつきが少なくサラサラとした質感の仕上がりになります。
  • どんなときに使う?: 髪を軽く保ちたいときや、髪がペタンコになるのを防ぎたいときにおすすめです。水に溶けやすいのでミストタイプなど色々なものに混ざりやすい特徴がありますね。

2. 水に溶けにくいシリコーン(しっかり系シリコーン)

  • 成分名: ジメチコン、シクロメチコン
  • 質感: 髪にツヤを与え、なめらかな仕上がりになります。髪をコーティングして保護するため、まとまりが良くなりますが、髪が重く感じる場合もあります。
  • どんなときに使う?: 髪をしっかりまとめたいときや、ツヤを出したいときに適しています。

3. 蒸発するシリコーン(ふわっと系シリコーン)

  • 成分名: シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン
  • 質感: 蒸発するので軽く、ふわっとした仕上がりを演出します。べたつきが少なく、髪がサラサラに感じられます。もちろん使用量や他の成分との配合バランスもあります。
  • どんなときに使う?: 髪がべたつくのが嫌なときや、サラっとした仕上がりにしたいときに使います。

4. ダメージを受けた髪に使うシリコーン(いたわり系シリコーン)

  • 成分名: アモジメチコン
  • 質感: 髪にしっとりとした質感を与え、ダメージを受けた髪をなめらかにします。パーマやカラーで傷んだ髪をまとまりやすくしてくれます。
  • どんなときに使う?: 髪がパサついているときや、ダメージが気になるときにおすすめです。

5. 髪を滑らかにするシリコーン(スムース系シリコーン)

  • 成分名: ジメチコノール
  • 質感: 髪をサラサラ滑らかにし、絡まりにくくします。
  • どんなときに使う?: 髪を滑らかに保ちたいときや、髪の絡まりを防ぎたいときにおすすめです。

シリコーンにはさまざまな種類があり、全てを紹介するのは難しい話ですが、それぞれの成分が髪に与える質感も異なります。配合される他成分とのバランスで質感も変化しますが、特徴を知ると何となく軽い質感、重めの質感などの参考になるかと思います。しかし。。。

結論:美容師さん聞いた方が良い

次のセクションでは、シリコーンと天然オイルの違いに進みます。

シリコーンと天然オイルの違い

消費者のシリコーンに対するイメージは多分こんなイメージ?

一般的なイメージ: あなたはシリコーンについて次のようなイメージを持っていませんか?もし持っていなかったらプロフェッショナルかもしれません。

  • シリコーンは髪に悪い: シリコーンが髪に蓄積して、髪が重くなる、呼吸できなくなると考えていませんか?
  • 自然ではない: シリコーンは人工的な成分であり、自然な成分である天然オイルの方が髪に良いと信じていませんか?

これらのイメージは、ノンシリコンシャンプーのプロモーションや、ナチュラル志向の高まりに影響されている部分が大きいです。それでは実際はどうでしょうか。

シリコーンの実際の効果

事実: 実際には、シリコーンには多くのメリットがあり、髪のケアにおいて非常に有効です。

  1. 軽い(重い)質感(質感調整): シリコーンは、髪に軽い(重い)質感を与え、べたつきが少なく、さらさらとした仕上がりを実現します。例えば、シクロペンタシロキサンなどの揮発性シリコーンは、軽さと柔らかさを。アモジメチコンならまったりとした質感など質感調節の幅があります。

  2. 耐熱性と保護効果: シリコーンは熱に強く、ヘアドライヤーやアイロンなどの高温から髪を保護します。これは、熱ダメージによる髪の傷みを防ぐ上で非常に重要です。

  3. 酸化に強い: シリコーンは酸化しにくいため、長期間使用しても効果が劣化しにくいです。

  4. 髪の保護: シリコーンは髪の表面に薄い保護膜を形成し、摩擦から髪を守ります。この保護膜は、髪が絡まりにくく、傷みにくい状態を作ります。

消費者の天然オイルに対するイメージはこんな感じ?

一般的なイメージ: 天然オイルは、「自然で髪に優しい」「髪に栄養を与える」といったポジティブなイメージを持たれていませんか。オーガニックやナチュラル志向の高まりとともに、多くの消費者が天然オイルを好んで使用している可能性があると考えます。

天然オイルの実際の効果

事実: 天然オイルには確かにシリコーンのような摩擦を軽減するような効果がありますが、シリコーンとは異なる特性も持っています。

  1. 深い保湿と栄養補給: 天然オイルは髪の内部に浸透し、ビタミンや脂肪酸を供給します。これにより、乾燥やダメージを改善します。

  2. 比較的重い質感: 天然オイルは髪にしっとりとした質感を与えますが、シクロペンタシロキサンなどのシリコーンオイルと比べると、べたつくことがあります。特に、髪が細い人やオイリーな髪質の人は、使用量に注意が必要です。

  3. 酸化しやすい: 天然オイルは時間が経つと酸化して劣化します。つまり、せっかくのビタミンなどの栄養成分が劣化するので期待される効果が低下してしまう可能性があります。これは、シリコーンには見られない欠点です。

シリコーン vs 天然オイル: どちらが優れているか?

総合的な評価: シリコーンと天然オイルのどちらが優れているかは、使用目的や髪質によって異なりますが、トータル的に見ると、シリコーンは非常に優れた成分と言えます。シリコーンは、軽い質感、耐熱性、保護効果、そして酸化に強い特性を持つため、日常的なヘアケアにおいて非常に効果的です。

一方、天然オイルは髪に栄養を与え、保湿効果を高めるため、特に乾燥が気になる髪やダメージを受けた髪には効果的です。しかし、酸化の問題や重さがデメリットになることもあります。

私的意見となりますが、シリコーンは、日常のヘアケアにおいて非常に便利で、効果的な成分だと思います。特にスタイリングや熱を使うヘアケアには、シリコーンが優れた効果を発揮します。一方で、自然な成分を求める場合には、天然オイルを適切に選んで使用するのが良いでしょう。ただし、酸化したオイルはフリーラジカル(活性酸素種)を生成することがあります。フリーラジカルは細胞を傷つけ、老化を促進させる要因となります。そのため、酸化したオイルを避け、鮮度の良いオイルを使用することが推奨します。

続く(書き途中です

 

 

 

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一人ひとりに似合わせたデザインや再現性はもちろんですが、今まで髪質やダメージであきらめていたデザインもお任せください。不可能を可能にする技術を研究し、日々切磋琢磨してます。毎日が「ワクワク」するような、そんな「幸せの種」をたくさんまくことが僕の使命です。一緒にたくさんの「華」を咲かせましょう!