ねぇねぇ奥さん、トリートメントって「何かを足せばいい」って思ってない?
ケラチン足して〜CMC入れて〜オイルでツヤ出して〜
はい完成 …って、そんな単純な話じゃないのよ。
実はね、縮毛矯正やヘアカラー、ブリーチみたいな“薬剤を使う施術”で大事なのって、何を補うって大切だけど、
どれだけ壊さなかったか、どれだけ流出させなかったか
ここも大事なのよ〜。
いくら効果的な成分を入れても、そのあと全部流れていったら…意味ある?ないわよねぇ。
そこで登場するのが今回の主役。
「引き締め役」のアシッドジェル
これね、栄養をドカンと足すタイプじゃないの。むしろ逆。
「これ以上、出ていかせませんよ〜」って、髪をギュッと落ち着かせる、縁の下の力持ちちゃんね。
地味?ええ、地味よ。
でもね奥さん、こういう子がいい仕事するのよ…うふふ
目次
このジェル、何者なの?

前に話した“基材”とは真逆の存在よ
参考リンク→縮毛矯正の仕上がりが柔らかい理由
ちょっと整理するわね、奥さん。
前に出てきた弱・微アルカリの基材、ケラチンやCMC、還元剤を混ぜて使うあの子。あれは何をする子だった?
そう、 開く子、なじませる子、中に入れる子
いわば「どうぞどうぞ〜、中へお入りなさい」ってドアを開ける係。
でもね、ドアってずーっと開けっぱなしにしてたらどうなる?
……寒いわよね?中のもの、全部出ていくわよね?
(正確には全部出ていくわけじゃないんだけどね。)
そこで必要になるのが、この子。
引き締め役のアシッドジェル
このジェルはね、 何かを大量に入れる、髪を柔らかくする、トゥルントゥルンにする。そういうタイプじゃないの。むしろ真逆。
開きすぎた髪を落ち着かせる
出ていこうとする成分を止める
反応を暴走させないようにする
そう、ドアをそっと閉める係。
しかもね奥さん、この子ただ閉めるだけじゃないの。
バタン!と閉めない。鍵もかけない。でも、ちゃんと落ち着かせる
…わかる?この“大人の閉め方”。
例えばね。弱アルカリ基材で髪のチャックを少し開けて、中にケラチンを入れる。
でね、このジェルはそのあとチャックをそっと閉める役。
バチン!って閉めない。でも開きっぱなしにもさせない。
中に入れたものを逃さないための“締め係”。
って感じ。だからね、
- 縮毛矯正の途中
- ヘアカラー中
- トリートメントの仕上げ
どこに入っても仕事ができる子なのよ。
前の弱アルカリ基材が朝のストレッチだとしたら、このジェルはクールダウン。
この2人が揃って、やっと髪はちゃんと整ってる状態になるの。
ね、奥さん。地味に感じるかもしれないけどこういう子が、髪を救うのよ。
成分から見る、このジェルの本性

この子、見た目は地味に感じるかもしれないけど中身は策士よ。
ねぇ奥さん、成分表って見るとカタカナ多くて目閉じたくならない?
でもね、このアシッドジェル。成分を見れば見るほど「あ〜、そういう性格ね、あんた」ってキャラがハッキリしてくるのよ。大丈夫。ワタシが説明してあげるわ。
引き締め担当のエース
グルコン酸亜鉛
まずこの子。今日のMVPよ。グルコン酸亜鉛ってね、髪をガチガチに固めるわけじゃない。でも、広がりすぎた構造を落ち着かせたり、だらっとした元気のない髪をキュッと整える。
いわば姿勢を正してくれる人ね。
怒鳴らない。押さえつけない。でも気づいたら、ちゃんと整ってる。
縮毛矯正やカラーで「ちょっとやりすぎたかも…」って時に、この子がいると空気が変わるのよ。
マイナスに傾いた髪の表面を整える
カチオン成分たちが、ポリクオタニウム-10、ジココジモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリドね。このメンバー、何をするかというとね。
この子たちはアルカリなどの薬剤で乱れた毛髪表面の電化バランスを整えて、キューティクルが落ち着いた状態をつくることで、結果的に内部流出が起きにくくなる役割を担っているのよ。
摩擦抵抗を下げる
シリコーンって聞くと一部の人にはちょっと嫌われがちだけど…アモジメチコンやジメチコンはただのコーティングをする蓋じゃないのよ。
薬剤施術で不安定になった毛髪表面の摩擦抵抗を下げることでキューティクルの引っ掛かりを防ぐことでダメージが起こりにくい状態をつくるのよ。
縮毛矯正の途中やヘアカラー後に使いたくなる理由、ここにあるのよ。
そっと整えるpH調整役
クエン酸(ほんのり)ここも大事。このジェル、アルコール消毒みたいにガツンと止めるタイプじゃないの。
クエン酸は「はい終了!」って言う係じゃなくて、「ちょっと落ち着こっか」って声かける係。だから、例えば縮毛矯正なんかの時に還元を完全に止めない。でも暴走はさせない。このちょうどいいポジションが取れるの。
ジェルとして優秀な理由
このジェルが優秀な理由は、そのままなんだけどジェルタイプであること。クリームだと、どうしても中まで早く入りすぎちゃう。でもジェルは、まず表面で仕事をするの。
例えば、縮毛矯正で軟化・膨潤しすぎたキューティクルを、表面からゆっくり整えていく。そうすることで軟化膨潤からゆっくりと硬化方向へと戻していくイメージよ。
濡れた紙を一気にドライヤーで乾かすとグシャっとしちゃうでしょ。だからガツンと止めるんじゃなく、落ち着こっかって声をかける感じね。
プレックス系(ジマレイン酸など)を混ぜると

「守る」じゃないの。“つなぎ止める”ためよ。
ねぇ奥さん、ここで1つハッキリさせておくわね。プレックスって聞くと、髪を治したり、ダメージを修復したり、入れれば安心…って思われがちだけど、それ、ちょっと違うのよ。
薬剤施術中の髪の中、実はこんな状態
縮毛矯正やカラーの最中って、ジスルフィド結合は切れて、ケラチンは不安定になって、分子同士がバラバラになろうとしてる。このとき放っておくとどうなるか。
低分子化したケラチンは流出。残ったものは酸化してシスチン酸みたいな“戻れない形”に変化。
これが、あとから髪がゴワついたりする正体なのよ。
プレックス系の本当の仕事
じゃあ、ジマレイン酸みたいなプレックス系は何をしているのか。答えは、切れた結合や、補ったケラチンなんかを“疑似的に”つなぎ止めること。
元のSS結合を治すわけじゃない。でも離れきる前に、仮で結び止める。だから、流出しにくくなるし、酸化されにくくなる。
これを疑似架橋って呼ぶのが1番しっくりくるのよ。
なぜこのジェルと一緒に使うのか
ここで、さっきのジェルの話がピタッとつながるわよ。
プレックス系は、中で疑似架橋。でも外が不安定だと引き剥がされる。ジェルは、表面を落ち着かせて摩擦・膨潤を抑える
つまり、中でつなぎ止めて、外から引っ張られないようにする
この二段構え。
だから、ジェルにプレックスを配合すると効果的なの。
トリートメントとしての使い方

弱アルカリ → 締めジェル、の二段構えよ
ねぇ奥さん、トリートメントって聞くと「とりあえず栄養入れときゃOK」って思われがちだけど……
それ、半分正解で半分アウト。
大事なのはね、入れてから、逃さない
この順番よ。
STEP1:弱アルカリトリートメント
まずは、やんわりキューティクルのドアを開くのよ。
このステップでやるのは、有効成分を効果的に髪に届ける作業よ。髪のドアをやさしく開いて、ケラチン・CMC成分をより浸透させる。
ここで使う弱アルカリは、MEAみたいにワイルドじゃないアルギニン系なんかで
お上品に開くタイプ。そう、強引じゃないのがポイントね。
STEP2:プレックス入りジェルを重ねる
入れたら、今度は落ち着かせるイメージよ。さぁ奥さん、ここが今日の主役よ。弱アルカリで開いてケラチンやCMC系を入れたら、プレックスを混ぜたこのジェルを重ねて、表面からゆっくり引き締めて、内部ではケラチンと手を結んで疑似架橋で構造を安定化。
これがトリートメントとしての完成形。トリートメントはただ足す作業じゃなくて、設計なのよ。
入れて、落ち着かせて、ちゃんと着地させる。だからこの二段構え、ただのケアじゃなくて構造ケアなの。
縮毛矯正での使い方

止めたくない、でも壊したくない時に
ねぇ奥さん、縮毛矯正やっててこんな瞬間、ない?
還元がまだ足りないけど軟化ダメージが怖い。でもこのまま流したら還元が甘くなりそう。かといってこれ以上進めるのは怖い…。
この板ばさみゾーン。あるあるでしょ〜
ここで判断ミスると、クセは残る。髪は弱る。仕上がりの手触りも微妙……
よくあるのが、怖いから流す→→ 還元不足→ 無理なアイロン→ 結果、ダメージでるし癖の伸びは中途半端。パーマで言うところのかかってなくてダメージだけ増えたパターンね。
必要なのは、進め方を変えること。
ジェルを重ねる、という選択
このタイミングでジェルを重ねる。
やってることは、これ膨潤しすぎた表面を落ち着かせる。でも還元反応は止めない。つまり、壊れないスピードにギアを落とすイメージね。
怖いからやめる、じゃない。壊れないように、ちゃんと還元を終わらせる。
このジェルはね、縮毛矯正を「賭け」から「コントロール」に変えてくれる子なのよ。
もちろん通常時でもきちんと還元がされた後にジェルを重ねることで、流出・熱ダメージを減らせるのもポイントよ。
毛先・微還元での使い方

事故りやすい毛先の“ブレーキ役”なのよ
ねぇ奥さん、縮毛矯正で一番ヒヤッとするのってどこだと思う?
……そう、毛先。
すでに体力が少なくて、過去のカラー・矯正履歴あり。時間経過でパサつきが出たりするけど、強く触りたくないゾーンよね。
ここ、1番危険地帯よ。
毛先にそのまま還元剤を足すと、還元が一気に進む可能性や内部より先に表面が崩れやすい。伸びたけど、ダメージ状態になりがち。つまり、クセは取れたけど、
髪が傷んでしまう。これが毛先事故の典型パターン。
ここで使うのがプレックス入りジェル。
やっていることは、髪を引き締めながらでも中では微還元を続ける
そう、ブレーキを踏みながら進む感じよ。
「引き締めながら微還元」ってどういうこと?
イメージしてほしいのは還元剤反応を進めながら暴走させないこと。
毛先に欲しいのは精度。
この意識があるかどうかで、仕上がりもその後の髪もまるで違ってくるのよ。
縮毛矯正の中間処理に
1剤で癖を伸ばした後にそのまま1駅を流すだけだと、毛髪は軟化膨潤したままでキューティクルが不安定なの。
一般的にはブロー&アイロン前にトリートメントつけると思うんだけど、間にアシッドジェルを挟むことで毛髪表面の構造を整え、摩擦抵抗や耐熱効果が上がるのよ。
ヘアカラーにも
前処理として
既染毛・細毛・ハイダメ毛で「色を吸い込みすぎる」リスクがある場合の前処理として。
カラーシャンプー前に
ヘアカラー施術後流してシャンプーする前に、ジェルで乳化するとキューティクルが引き締まることで、摩擦ダメージが減り、染料流出も軽減。この乳化時にジェルとヨウ化カリウム併用すると残留過酸化水素ダメージもできてなおよしよ。
過酸化水素はカラー後残留していて、それがダメージを熟成させるの。後頭皮。こちらの方がもっと厄介なのよ。皮脂が酸化されることで過酸化脂質ってゆう毒性の強いものを生み出すの。
そうすると、痒みや乾燥、慢性的な炎症でエイジング頭皮促進よ。つまり、自覚がないまま老化が進むってこと。この視点があるかないかで5年後、10年後の髪と頭皮がはっきり分かれるわよ。
まとめ

多用途な使い方ができるジェルを、どのタイミングでどのような意味で使うかを説明してきたわ。
一般的なトリートメントみたいにケラチンで髪を強化っていうのとは少し違うけど、髪をどのように扱うかっていうのもトリートメント。
なぜなら本来のトリートメントの意味は、扱い方や処置。だから、何を入れたかよりもどう扱ったかの方が本質なのよ。







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